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死と生について医者が考えてみた 前編

どうもDrアビです。 今回は死と生に関する個人的な考え方に関して書こうと思います。

 

今回の内容に関して書くことに、実は少しためらいを感じました。

というのも、とても繊細ですし、こういったトピックには唯一の答えなんてないからです。ですから、

「医者がこういったからこうなんだろう」だとか、

「医者とはいえあんたの考え方は間違っている!」

といった思考は避けていただければと思います。

 

ただ、おそらく医師は人の死をもっとも間近でみている職業の一つですし、同様に生にも近い職業です。

そんな僕が考えていることを、少し文章にしたいと思います。

    

 

 

人の死の定義

まずは一般的な事柄から書いていこうと思います。

「死」の定義は難しく、宗教的・民族的な考え方もそこには存在します。

当然、哲学的にも考え方は異なってきます。

 

医学的にはどうなるのでしょう。

日本において「死」とは、医師が死亡診断(もしくは検案)を行った時点からとなります。

そしてその判断のよりどころは、次の「死の三兆候」を満たすこととなっています。

心停止(心拍停止)

呼吸停止(自発呼吸停止)

瞳孔散大(脳幹反射消失)

さて、ここで難しい点は、最近は「死」に対する問題に、移植に関連した「脳死」をどう理解するか、も含まれてきている点だと思います。

「脳死」に関してはさらに深く、難しい議論になってきますので、ここでは割愛させていただいて、上記の「三兆候」を満たす古典的な「死」に関して話していこうと思います。

 

個人的に経験している「死」には三パターンあります。

一つ目は悪性腫瘍や心不全など、疾患の終末期としての「死」です。

これに関してはなるべく時間をかけて患者さんやご家族に説明をしていきます。当然、全てうまくいくわけではありませんが、「死」を迎える瞬間はなるべく穏やかに迎えていただくように心がけています。

二つ目は治療などの、医療行為の過程において迎えてしまう「死」です。

手術などの侵襲的な治療を行う場合、かならずこの危険は存在します。ただ、直前までは比較的元気な患者さんも多く、ご家族にとっては頭で理解はしていても心の準備ができてない場合が多くあります。

そして最後は、事故などで突然到来してしまった「死」です。

こちらに関しては、死亡診断時にご家族に連絡が取れない場合も多々あります。救急外来などで時折経験しますが、患者・家族と医師の関係性も全くありませんので、ご家族への説明はとても難しいです。

 

ひとことに「死」といっても、僕たちはいろいろな形でそれを経験をしています。

そしてそれを取り巻く環境だったり、ご家族だったりもいろいろな形が存在しています。

 

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人の死を見てきて思う事

まだ若輩者ですが、いろんな形の「死」を見て思うことがあります。

患者さん本人が望むような「死」を迎えることは本当に少ないです。

 

先ほどの例の下二つの場合は、ほぼすべてが自身の望む形ではないと思います。そして一番目の、疾患の終末期として「死」を迎えられた方も同様です。

ただ他の二つの場合よりは、しっかりと自身の「意思」をもっている場合が多いように感じます。

 

自身の「意思」をしっかりともっている方は、本当に強いと思います。

当然その「意思」の奥底には、いろいろとやり残したことや、心残りがあることは十分、分かっているつもりです。

そのうえでこんな若輩者の僕なんかに、

「この病気になってしまった自分のことは、じゅうぶん分かっています。できたら最後の時はこう迎えたい。ただ、もしそう上手くいかなくても気にしないでください。家族には全て伝えています」

なんて話をしていただくと、人として心から尊敬します。

怖い感情ややりきれない思いは僕なんかには想像もできないくらいだと思います。

 

また、中にはその葛藤もお話しいただけることもあります。

僕なんかでは患者さんの言葉に耳を傾けることしかできませんが、「話をして、すこし楽になった」なんて言っていただけると、とても光栄です。

 

自身で決めた道を強い意志でしっかりと全うする姿も、自分の言葉を着飾らずに話してくださる姿も、患者さんの個性です。正解なんてありません。

ただそこには、「死」に対して真摯に考えている姿勢・考え方があります。

それは心から尊敬できることです。

 

そういった方とお話をすることで、僕自身これまでの人生や今後の歩む道を考えることができています。

 

 

また、時には患者さん本人の考えと、ご家族の考えが異なっていることもあります。

当然です。もしも患者さん本人がお亡くなりになった後は、ご家族の生活や人生も大きく変化してしまいます。

 

中には、双方の意見がまとまらないこともありますが、こういった事実を踏まえて、お互いに歩み寄ることのできるポイントを、しっかりと話し合っておくことも大切だと考えています。

   

前編の終わり

僕自身、患者さんから日々いろいろな事を学びます。それは教科書に書いていないような大切なこともたくさんあります。

ただ、ふとすると見落としてしまうようなこともあるので、なるべく一人ひとりの患者さんとしっかりと向き合うように心がけています。

 

みなさんにも僕が感じたことなんかを少しでも知っていただければと思って、このトピックにしました。

次回は「生」に関して書いていこうと思います。 

 

何かありましたらいつでもコメントください。

それでは、また。 

 

 

患者さんとの理想の向き合い方についての記事はこちら!  

手術の合併症に対する僕の考え方はこちらです。

僕の自己紹介はこちらからどうぞ!

  

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