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医者と患者の理想の関係と接し方【熟練医師も陥りがちな落とし穴】

こんにちは、Drアビです。 今日は個人的な患者さんに対する医者の接し方について書いていきます。

 

みなさんは患者として医者の振る舞いや接し方に疑問をもったことはありますか?

もしくは、医療者として患者さんとの接し方を考えたことはおありでしょうか?

 

僕は一人の医者として患者さんと向き合う際、つねに全力で真剣さを忘れないように心がけています。

そこには個人的な経験が大きく影響しています。この経験は僕が医者になって一番大事だったと思えることです。

 

それは1×年前に僕が働き始めたころに感じた、ある違和感が関係しています。

当初はその違和感が何なのか全く分かりませんでした。

 

 

 

 

  

違和感、それは・・

それは僕が研修医の頃でした。

当初はその違和感の正体は正直よく分かりませんでした。医者になって成長するって、こんなものなのかな~って思っていました。

 でも、今はなんとなく分かります。

  

それは、

  • 医者にとってその病気は担当患者さんの数だけあるが、患者さんにとってはかけがえのない自分自身の大切な問題主治医は一人しかいない

ということです。

 

 

 

指導医からの指示

研修医として働き出したころ、僕は少しずつ入院患者さんの対応や診療なんかを学んでいっていました。

そんなある日、ある病気の患者さんが転院してくることが決まりました。

その病院では比較的その病気の患者さんは多かったのですが、一般的にはかなり大変そうだという印象が持たれている病気だと思います。

 

転院の書類を少し見た僕の指導医は、

 「この人の治療方針は、前に入院していた同じ病気の人と一緒でいいから任せるよ。入院時の説明もしておいて」

と僕に指示を出しました。

 

 指導医の先生もそうやって経験を積んできたのかもしれません。

 当初は戸惑いました。とはいえやるしかありません。

 

初対面

転院後、初めてお会いした患者さんに、別室で入院時説明(主に入院の原因、目的、今後の見通しなどを説明し、入院治療の同意を得ます)を行いました。

 

その患者さんとご家族にとってはその病気は初めての発症で、とても不安そうだったのを覚えています。

 

 治療方針は前の同じ病気の人と一緒かもしれないけど、こんな新米医者が入院時の説明をしどろもどろで説明するのをどんな気持ちで聞いていたんだろう。

上級医も一緒に見てくれますからねといったところで、どこまで安心できるのだろう。

  

僕は一生懸命説明して、患者さんを少しでも安心できるように話していましたが、どこまで不安を取り除けたかはわかりません。

 悲しいですが、ひょっとするとこんな新米医師を主治医にした病院に落胆したかもしれません。(名札に研修医と書いていましたから)

  

もちろん、こういう経験は医者として必要なことです。

ただ、患者さんと医者との関係はこういった入院時説明なんかで築き上げるものです。

 

僕はよくある治療方針だからという理由でそれを

新米医師の僕が不安げな患者さんに行っている状況

と、

それを任せっぱなしにした指導医

に対して違和感があったんです。

 

 

 

医師として大切なこと  

医者として経験を積むと、ある程度治療のアドリブ副作用・合併症対応もすごくスムーズで頼りになります。

しかしその反面、どうしてもその患者さんの事を真剣に考えようという気持ちは忘れがちになります。

さらに、それがよくある病気で治療法も確立し、ガイドラインに沿って行うものであればなおさらです。

 

ただ僕は、どんなに治療法が確立していても、どんなにスキル・知識が増えても、患者さんとの信頼関係は軽んじるべきではないと思っています。

僕の指導医も担当医として、最低でも挨拶には来るべきだったと思います(結局一度も顔を見せないまま患者さんは退院していきました)。

  

ちなみにその患者さんはガイドライン通りの治療をしていましたが、入院中に大きな合併症を起こしてしまいました。

 朝5時から採血で病棟にいた新米の僕が、そのまま初期対応・家族への連絡・他科への相談等を行って、幸いにも何とか落ち着かせることができ、早期治療に結び付けることができました。

 

ただ、合併症がおきてしまったのにもかわらず、その件以降その患者さんと家族からよく笑顔で声をかけてもらえるようになりました

朝の5時に必死に多方へ連絡して検査、診断などを進めていた僕の姿を見てくれていたのかもしれません。

 

そこで気づいたんです。

患者さんにとっては今やっている治療が正しいかどうかなんて分かりません。

病気を治療してくれる主治医が真剣に自分に向き合ってくれているかどうかが大事なんです。

 

僕も今はある程度後輩医師を指導できる立場ですが、何年目の医師に対しても患者さんに真剣に向き合わないやつには毎回説教をしています。

 

それでも、やはり経験年数が増えるにつれ、どうしてもたくさんの担当患者さんの一人としてみる医者が増えることは事実ですし、仕方ないのかもしれません。

 

僕も何とか今のスタンスを維持したまま定年まで迎えたいと思っています。

 

終わりに

どうでしょう?少し青臭かったでしょうか。

医療訴訟の問題が増えている昨今、医者は文面上での同意に固執し、こういった真剣に向き合う姿勢がおざなりになっている印象はぬぐえません。

 

ただこういう時代だからこそ、大切なのは患者さんに対する向き合い方だと思っています。

もっと医者と患者さんがお互いに信頼できあえる社会になればいいですね。

 

 

 

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